ちょこっと日々のこと

今まで生きてきた私の中にあるもの

向田邦子さん

老眼が進むようになって

どうしても活字を見るのが

鬱陶しいと感じるようになりました。


と言っても、大人になってからもう

あまり読まなくなってしまったのかもしれません。

学生の頃、向田邦子さんのエッセイやドラマが好きでした。


小気味良い文体。

艶があるのにさっぱりした文章。

女ひとりで生きる潔さを感じました。


先日本棚を整理していたら

こんな本が出てきました。



もう30年ほど昔に買ったものです。

真似したいような「大人のお酒の肴」がたくさん出ているのですが

当時は子供でも食べられる料理ばかり作っていたので、眺めていただけでした。

これからはどしどし作ってみようと思います。


文才があっただけでなく

生き方も含め

とても美しい人だったのですね。


今あらためて驚いたのは

40年前に彼女が飛行機事故で亡くなった時の

享年が52才だったということです。


今の私よりも8才も下…

そういえば美空ひばりさんも52才で亡くなられていた事にもかなり衝撃を受けました。

貫禄があったのでもっと齢を重ねておられたとばかり思っていました。


向田邦子さんは1929年生まれ。

(私の母と3才しか違わなかったんですね)

今生きていらっしゃれば92才。


もっともっと沢山の作品を書くことができたのにと思われるし、残念な思いでしたが


どこか向田邦子さんらしい

とても潔い

立つ鳥跡を濁さず、のような

天国で笑っておられるような

そんな気がします。


いつか最期を迎えるときは

私もそうなりたいです。