ちょこっと日々のこと

今まで生きてきた私の中にあるもの

もう一度

何十年も前に観た映画を

また観てみることが最近よくある。


すると自分でも感心するほど

筋書きをまったく覚えていないのだ。


「いい映画だった」という記憶だけがある。

出演していた俳優も少し覚えている。

だけど観始めると

「これからどうなるの」とワクワクする。


たまに娘と一緒に観たりすると

「お母さん、一回観てるんだよね、、?」

と呆れられてしまう。


昔観たときと、自分が寄り添う役が変わる。

昔は娘役でも今は母親役だったり

おばあちゃん(おじいちゃん)だったりする。

例えば『卒業』だったら

昔は清純なエレーンだったのに

今はミセス・ロビンソンの気持ちになっているというような。


まだ一度も観ていない映画もあるし

新しく出来てくる映画も次々あるので

終わりがない。


『もう一度』と思えるかどうかって

すごく大事だと思う。

お店でも絵でも本でも着るものでも

そして人でも。

もう一度食べたい、見たい、手にしたい。

そんな気持ちになるものは

私の中に残ってゆくのだと思う。




2作とも同じ作者の小説の映画。

(公開は1982年と1984年


かなり悲惨な出来事が続いて起って

倫理的にはめちゃくちゃなんだけど

何故か観終わったあと

幸せな気持ちになる不思議な映画たち。


どんなに辛い題材でも

どこかにクスッと笑える場面がある映画が好き。


悲しくても可笑しいものは可笑しい。

泣きながらでも笑う。

笑いながら泣く。

実際の人生もそんなものだと思う。

(還暦過ぎたので偉そうに言っても良いかな…)