父について
今朝はひさしぶりの雨音で目が覚めた。
なんだか落ち着く音。
真夏の中のひと休み。
お盆が近いせいなのか
亡くなった人のことを近頃よく思い出す。
父については「ファーザー」という映画にからめて書いてみたのだが
いや、どう考えても父は“ファーザー”というガラではないし、ダンディなアンソニーホプキンスとは似ても似つかない(~_~;)と思いタイトルを変えさせて頂いた。
あんなに格好つけない人っているだろうか。
喜怒哀楽が分かりやすく
体は小さいけど声も笑い声もデカかった。
何処にいてもすぐわかった。
小学校の父親参観日に
来てほしくなかったけど一度父が来た。
当時教室の後ろにあった四角い木のゴミ箱。
そこに父は腰かけていた…(-_-;)
商売をしていた時
父と母はよく言い合いをしていた。
仲の良い姿を見たことが無かったかも知れない。
父と母は遠縁で
母は写真一枚で父に嫁いだのだった。
「石段の上に乗っていたから背が低いの分からんかったんや〜」
と母はよく言っていた。
いわゆるノミの夫婦だったのだ。
母が亡くなりしばらく経って
誰もいない仏壇の前に座った父を見た。
「男泣き」というのではない。
声を上げて泣きじゃくって鼻を垂らして
小さな子どものように父は泣いていた。
母のことを父は好きだったんだ。
とてもとても哀しいのに温かい気持ちになった。
はじめて父を愛しいと思った。
今も書いていて涙が出てくる。
雨の日だから、、いいよね。