愉しむ余裕
新しい器を揃えるようになったのは
やっと今年になってからです。
食器棚の整理をしなければいけません。
それまではニトリや百均で
ただの白い器を買っていました。
今までありがとう、とお礼を言って処分します。
30代半ば頃
造り手を目指していた時期がありました。
3人目を保育園に入れ
次に何をしようかと思ったとき
陶芸の道が見えたのです。
地元の陶芸の研修所を受験し
ひと回りも違う学生達と
成型や絵付けや理論を学びました。
学生に戻ったような一年間、楽しかった。
卒業のとき貰った同期たちの作品。
彼女は食器ではなくアート作品の制作へ。
大きな陶芸展に何年か前に入賞して
今は講師をしています。
独特の素敵なセンスの彼女。
変わらぬ作風で作家さんになっています。
繊細な絵付けが素晴らしかった彼女。
もう陶芸をやめてしまったと聞いています…
残念に思います。
彼女は成形が得意でした。
今は美しい白磁の世界で有名です。
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私は卒業後に
繊細な古典の染付けで有名な工房へ入りました。
2年間修行させて頂きましたが
自分の画力が及ばず
(また他の大きな問題もあって)
挫折してしまいました。
そのトラウマがあって
陶芸のお店は疎か
デパートの食器コーナーさえ
避けて通ってきました。
「うつわ」を見るのが怖かったのです。
今やっと使い手として
愉しむ余裕が出来ました。
同期生達の個展にも足を運ぼうと思います。
長崎の波佐見焼のファンになりました。
大胆な染付け柄とシンプルな形状。
軽くて丈夫。
庶民のくらしの器です。
素朴な土ものも好きです。
少しづつ揃えていこうと思います。